Web制作を行ったことがないという方でも、「サーバー」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
ゲームやサービスが使えない時に「サーバーが落ちた」といった表現が当たり前のように使われています。
今回は、そんな「サーバー」について解説していきたいと思います。
目次
そもそもサーバーとは
サーバーとは、要求に対して適切なデータや動作を実行するコンピュータやシステムのことです。
英語では提供側という意味を持ち、イメージとしては飲食店の店員さんがサーバに当たります。
お客さん(クライアント)からの注文(要求)に対して、店員(サーバー)が料理(サービス)を提供するというのがクライアントとサーバーの関係性です。
サーバーには提供するデータによって様々な名称が付けられています。
例えばこの後紹介するWebサーバーではクライアントが作業PCとなり、提供されるデータがWebサイトを表示するためのデータになります。
ではサーバーにはどんな種類があるのでしょうか?
サーバーもコンピュータとしてのサーバーとソフトウェアとしてのサーバーがあります。
サーバーの種類 〜コンピューターとしてのサーバー〜
コンピューターとしてのサーバーは大きく2つに分けることができます。それが「物理サーバー」と「仮想サーバー」です。
ではまずはその2つのサーバーについて説明します。
物理サーバーとは
その名前の通り1台のサーバーとなる端末を用意して使用するのが物理サーバーです。
さらに物理サーバーを「共有サーバー」と「専用サーバー」に分けることができます。
共有サーバー
共有サーバーは、1つのサーバーを複数人でシェアして使用します。
いわゆるレンタルサーバーのことです。
料金が安価で、規模が小さいWebページやWebアプリケーションの運用に適しています。
ただ、シェアしている他の利用者からの影響を受けやすい・性能を簡単に上げるのは難しいというデメリットがあります。
※当サイトは下のmixhostさんを利用しています。
mixhost

エックスサーバー

スターサーバー

ロリポップ!

専用サーバー
1台の端末を占有して使用するのが専用サーバーです。
他のサーバーと異なり、独立しているため他のサーバーの影響が受けることがないのが大きな特徴です。
他にも使用用途に合わせてOSやアプリケーションなど自分で環境を選択することができます。
しかし、共有サーバーに比べてコストがかかること、またサーバーのメンテナンスや構築を自分自身で行わなくてはならないというデメリットがあります。
仮想サーバーとは
仮想サーバーとは、1台の物理サーバーを仮想上で複数台のサーバーとして稼働させることです。
1台の物理サーバーで複数のサーバを立ち上げることが可能なので費用を抑えることができます。
ただ、1台の端末で複数のサーバを立ち上げるためには、それだけ性能が良い端末が必要になってきます。
そして仮想サーバーは「VPS」と「クラウドサーバー」に分かれます。
VPS
VPSは、「Virtual Private Server」の略で1代の物理サーバーの中に仮想サーバーを複数構築し、複数の各ユーザーに独立した環境を割り当てます。
独立した環境のため、他のユーザーの影響を受けにくいというメリットがあります。
物理サーバーを複数必要としないので、費用も抑えることが可能です。
WebARENA

クラウドサーバー
最近注目度が高いのがこのクラウドサーバーです。
クラウドサーバーは1台の物理サーバーで複数の仮想サーバーを立ち上げ、サーバーの機能を複数の仮想サーバーに分散させているのが特徴です。
クラウド環境では、共有サーバーよりも処理に合わせてスペックやその価格を容易に変更することが可能となっています。
多くのクラウドサービスで簡単に機能を追加したり、処理を高速にすることができるのはこのためです。
サーバーの種類 〜ソフトウェアとしてのサーバー〜
用途に応じてさまざまな機能の提供を実現するのがソフトウエアとしてのサーバーです。
続いてはソフトウェアとしてのサーバーを4種類紹介していきます。
Webサーバー
Web制作を行う上で絶対に理解すべきなのが、この「Webサーバー」です。
制作時は自分の端末上でHTMLやCSS、JavaScriptといったデータを作成・編集します。
ただ、このデータを自分の端末上に配置するだけでは、他の人からアクセスすることができません。
Webサーバーにアップロードすることで、Webブラウザから要求されたファイルを送信しています。
そのファイルをWebブラウザで開き、皆さんが今見ているようにサイトが表示されているのです。
このほかにもWebサーバーにはプログラムの実行を行うことができます。
プログラムを実行することで、クライアントで表示する内容を動的に変えることができます。
例えば、GoogleやAmazonを使用するときに自分のアカウントでログインすることや自分におすすめの記事や商品が表示されることがあります。
これはクライアントがWebブラウザにファイル送信の要求をかけた後に、Webサーバーがプログラムの実行を行いアクセスした人に合わせて内容を変えて表示しているからです。
このように、Webサーバーは大きく2つの役割を担っておりとても奥が深いです。
Web制作を行うにはこの仕組みはしっかりと理解する必要があります。
※こちらの記事でWebサーバーの役割などについて解説しています。合わせてご覧ください。
FTPサーバー
Web制作で、Webサーバーの次に使われるのがFTPサーバーです。
FTPとは、File Transfer Protocolの略称で、日本語で表すとファイル転送規格となります。
FTPサーバーは、Webサーバーなどにファイル転送を行う際に必要となります。
ファイルサーバー
ネットワーク上で各種ファイルやフォルダなどのデータを共有するために使用するサーバーです。
ファイルサーバーを使用することで複数人での作業が円滑に行うことやデータの共有が容易になります。
企業内でデータの管理は、ファイルサーバーで行うことが多いです。
メールサーバー
メールを送受信するために使用するサーバーです。送信と受信でそれぞれ別にサーバーが必要となります。
送信側をSMTPサーバー、受信側をIMAPやPOP3サーバーと呼びます。
メールサーバーはここからでも申し込めます。
↓メールホスティングさん↓

データベースサーバー
各種データを保管しているサーバーです。
Webページを開く際にも必要なデータをデータベースサーバーから取得するといった形で使用されます。
DNSサーバー
DNSとは「Domain Name System」の略で、DNSサーバーは利用者のリクエストに応じてIPアドレスとドメインを結びつける役割を担うサーバーです。
DNSサーバーがIPアドレス(Web上の住所)をWebサイトの名前(ドメイン名)に変換して、表示させたいWebサイトにアクセスできるようになっているのです。
アプリケーションサーバー
アプリケーションサーバーは、利用者(Webサーバー)から受け取ったリクエストに応じて、Javaやphp、Rubyなどのプログラムを実行して必要なデータを取り出す役割があります。
また特定の条件に応じた結果をWebサーバーに処理の結果を戻す役割を持っています。
今回のまとめ
今回は、Web開発やそれ以外のシステム開発でも基本となる用語の「サーバー」について簡単に解説しました。
サーバーは、エラーが発生した際にも「クライアントとサーバーどちらでエラーが発生したのか」といったように開発の現場では当たり前に使用する用語なのでしっかりと意味を理解してWeb制作のイメージも掴んでいただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
コメント